【染、色】観劇レポと感想

6/2 夜公演の「染、色」を観劇してきました。

原作は読んだ上での観劇。原作と違う部分があり新鮮な気持ちで楽しみました。とにかく正門くんすごい!の気持ちでいっぱい。

 

※※※下記よりネタバレ含みます※※※

 

観劇位置 1階席前方列上手

前方列だけど上手側での演技はあまりなかったかな、ずっと体斜めにして舞台中央見てました。

双眼鏡がなくても表情ははっきり確認できる、汗とかはさすがに双眼鏡覗かないと見えないような距離感。

 

1番印象的だったのは出演者の衣装。

深馬は最初は全身白(ベージュ)衣装から、真未と出会い全身黒衣装に、そして最後の結末に向けて上が白、下が黒という混ざり合っている印象を受けた。杏奈は場面ごとに衣装が変わる。真未は全身黒、最後の種明かしで全身白衣装に変わる。

 

色のイメージ通り、白は真っ直ぐで昼間で社会の中で生きる表の私、という印象。黒はどこか自分の歪んでいたりねじれている部分で夜間で人間の裏側、という印象。セリフには表れてこない内側の繊細な部分を衣装からも推察できるような感じがしました。少なくとも私はこんな風に想像しながら見てた。

 

私よりも前に観劇した人のレポで、キスシーンや濡れ場があることは知ってたし、もちろんそのシーンはとっても素敵だった。(キスシーンは角度的に全部本当にしてないとは思う。あくまで上手から見た限り。)

それよりも、些細な深馬くんの仕草にぎゅんときた。例えば荒々しくお酒を飲むシーン、杏奈の頭をくしゃって掴んだり撫でたりするシーン、杏奈や真未といった大切な人に向ける目線や仕草など。正門良規のリアコをまざまざと見せつけられました。

 

正門くんの役は近年稀に見る体力的にも精神的にも負荷がかかる役だろうなと。完全な狂人というわけではなく、じわじわと狂気の部分が出てくるのに社会的にはちゃんと理性がある役なので、使い分けというか心の揺れ動きが大きいのが印象的だった。

 

深馬と杏奈のコンテンポラリーダンスとっても素敵。正門くんって体柔らかい???体の使い方が予想外というか、そんな動きするんだ!って純粋に驚く場面がいくつかあったので。そこの関節そんな風に動くんだ!?って何回か思いました。

 

原作を読み、今回の舞台も見たからこそ加藤シゲアキさんが深馬は正門くんがイメージ通り(ニュアンス)って言ってるのがよくわかる。正門くんの特性とか良さが思う存分発揮されてた感じ。

 

深馬くんが悩み苦しむ、舞台上で深馬くんだけのシーン、舞台上はもちろん客席からも物音一つしない(というか音を立てちゃいけない緊張感というか、その場の空気に飲み込まれたというか)のがとっても印象的だった。

 

深馬くんの腕のスプレーも印象的だった。最初は緑色のスプレーで、黒衣装の時はピンクだった気がする。(ここらへんの記憶は曖昧…)

 

カテコでの正門くんからの挨拶※ニュアンス

本日はありがとうございました。お客様と一緒の空間を共有できてありがたいです。1公演1公演大事にしていきます。千秋楽まで染、色の応援よろしくお願いします。

 

 

 

 

ここまで舞台の空間に入り込んでしんどい!ってなった舞台は久々でした。深馬の持つ狂気や弱い部分に少し感情移入した感覚。

これを役としてやり遂げる正門くんを純粋に尊敬している。杏奈が就活の面接シーンで話題に出したのときっと似たような気持ち。